『空腹こそ最強のクスリ』の最終回です!
今回は16時間の空腹時間を作ることで得られる「オートファジー」の効果で、予防効果が期待できる病気についてまとめています。
早速見ていきましょう!
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「オートファジーダイエット」糖質制限から解放される奇跡の食事法 『空腹こそ最強のクスリ』①
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空腹時間で病気を遠ざける
16時間の空腹で発動する「オートファジー」機能は、あらゆる病気を遠ざける仕組みでもあります。
予防効果が期待できる病気は次の通りです。
予防効果が期待できる病気
- がん
- 高血圧症
- 認知症
- アレルギー
- 感染症
- 老化
順に詳しく見ていきます。
がん
がんは1981年以降、長年にわたって日本人の死因の第1位を占めています。
日本人の3人に1人はがんで亡くなっているとも言われています。
がんは、何らかの原因でDNAが修復しきれないほど損傷したことで起こる病気です。
実は「がん」と「糖尿病・肥満」との関係が深いことが分かっているのです。
がんが発生する原因は、たばこ(30%)、肥満(30%)です。
つまり、たばこを吸わないことと同じぐらい、肥満にならないことが重要なのです。
これには、摂りすぎた糖質をリセットし、脂肪を減らし、肥満を解消する16時間の空腹時間が効果を発揮します。
16時間で、体内の古くなった細胞を再生し、老廃物を消すことができる「オートファジー」は、がん予防にも効果が期待できるのです。
高血圧症
日常的に高血圧状態が続く「高血圧症」は、日本人の3人に1人が高血圧に悩んでいると推定されています。
高血圧症は、血管がせまくなったり、血液がドロドロの状態になることで起こります。
原因は、脂質・糖質の摂りすぎです。
ドロドロの血液を体内で循環させるには、より強い力が必要なため、心臓に大きな負担がかかります。
そのため、心臓の筋肉が分厚くなる、血管も太くなり硬くなる(動脈硬化)、最終的に破裂・詰まる(脳梗塞・心筋梗塞)、といった状態を引き起こします。
諸悪の根源である内臓脂肪を分解することができる「オートファジー」は血管障害の予防にも効果があると考えられているのです。
認知症
認知症の患者数は増え続けており、2025年には、高齢者の約5人に1人にまで達する見込みです。
認知症になると、少し前のことを思い出せない、新しいことを覚えられないなど辛い症状が起こります。
残念ながら、現在「認知症」に対する決定的な予防法はまだ見つかっていません。
しかし、「できるだけ人と交流する」「心と脳を働かせる」ことに加え、高血圧や糖尿病など「生活習慣病を予防する」ことが重要です。
生活習慣病は、「活性酸素」と関係があることが分かっています。
「活性酸素」は体を酸化させ錆びさせます。
「活性酸素」の発生源は、古くなり質が悪くなったミトコンドリアです。(ミトコンドリアについては、後述します。)
空腹時間を作る「オートファジーダイエット」には、生活習慣病の予防効果があります。
更に、活性酸素を発生させる古いミトコンドリアを除去する効果もあるのです。
そのため、「認知症」の予防効果にも期待できるわけです。
アレルギー
アレルギーの原因は、免疫細胞の暴走で起こります。
本来は人間を病気や有害物質から守ってくれる免疫力が過剰反応することで起こります。
免疫の過剰反応の原因の一つは、腸内環境の悪化です。
免疫は腸で生まれるので、食べすぎを防ぎ、腸を休ませ、腸内環境を改善することは非常に重要です。
感染症
感染症の原因は、体内に入ってしまった細菌です。
実は、オートファジーには感染症の原因となる細菌を分解する働きもあります。
通常は免疫細胞によって捉えられる細菌ですが、細胞の中に逃げ込む細菌もあります。
オートファジーには、細胞内に逃れた「サルモネラ」「結核菌」「黄色ブドウ球菌」などの細菌を捉え、分解する働きがあるのです。
老化
「老化」の主な原因は、活性酸素による体の酸化(錆び)です。
食べすぎは、細胞を酸化させる(錆びさせる)力を持つ「活性酸素」を増やします。
老化は40代から加速する
40代からミトコンドリアの質と数の低下が加速し、疲労や老化をもたらします。
ミトコンドリアとは、細胞の中に含まれ、有機物質からエネルギーを取り出す働きをする小器官です。
ミトコンドリアは、糖や脂肪酸から、細胞の活動に必要なエネルギーを作り出す役割を担っています。
エネルギーを作り出すと同時に、活性酸素も発生させるのですが、古いミトコンドリアは活性酸素を多く発生させてしまいます。
ミトコンドリアが新しく、質が良く、数が多ければたくさんのエネルギーを得ることができ、活性酸素のダメージが少なくなり、老化を食い止めることができるのです。
これにはオートファジーがうってつけです。
16時間の空腹時間をつくり、オートファジーを機能させると、細胞内の古いミトコンドリアが一掃され、新しく生まれ変わるからです。
オートファジーは「古くなった細胞を新しく生まれ変わらせる」、究極のアンチエイジングを可能とする食事法なのです。
空腹は成長ホルモンの分泌を促す
更に、空腹には成長ホルモンの分泌を促す効果もあります。
成長ホルモンには、「代謝を高める」「筋肉量を増やす」「コラーゲンを作る」「脂肪の分解を促進する」といった働きがあります。
成長ホルモンが多く分泌されると、しわやシミなどの肌トラブルや、筋肉量の低下に伴う疲労感が改善されます。
空腹や低血糖状態を作ると、成長ホルモンが分泌が促進されるのです。
つまり、「空腹時間」を作ることで、疲れ知らずの体になることも可能です。
老化を防ぎ若返りを可能とする究極の食事法
これまで、さまざまな病気を遠ざけ、老化を防ぐ「空腹の力」を見てきました。
やることは、16時間の空腹時間を作るだけです。
それだけで様々な効果を発揮する、まさに「究極の食事法」であり、「空腹こそ最高のクスリ」なのです。
最後にまとめで重要ポイントを振り返ります。
まとめ
- 16時間の空腹時間で「オートファジー」が発動する
- 「オートファジー」は、細胞内の浄化・再生の仕組み
- 過度な糖質制限をせず、空腹時間を確保する
- 空腹時間には睡眠時間を組み込んでよい
- ナッツはいつでも食べてよい
- 「オートファジー」で細胞が再生し、病気を遠ざける
これだけ多くの効果が期待できる、空腹の力。
人間の体に備わった「オートファジー」の機能をうまく活用して、老化と病気を遠ざけ、健康な毎日を送って頂ければ幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました!